コラム

2021.04.04

お蕎麦の種類、知っていますか?〜更科・田舎・藪・砂場・十割・二八〜

みなさんはお好みの“お蕎麦”の種類はありますか?

地域やお店によっても、その特徴はバラバラで、それぞれに違った魅力があります。
今回は、そのお蕎麦の種類の中でも
○ ブランド ○ そば粉の割合 この2つについて関連する名称をご紹介していきたいと思います。

蕎麦の御三家!
― 真っ白な麺とのどごし「更科そば」

更科粉を使用しており、高級感あふれる白い麺が一番の特徴です。
蕎麦っぽい香りが少ない一方で、ほのかに甘みのある味わいと、のどごしのある食感も特徴的です。
そばの実を製粉して最初に出てくる粉「一番粉」を使用しています。

― 緑がかった麺と塩辛いそばつゆ「藪そば」
江戸中期頃、東京都豊島区にあった美味しい蕎麦を出す店が発祥で、そのお店が藪の中にあったことが「藪そば」の由来と言われています。
藪そばは、ソバの実の甘皮による緑がかった麺の色、と醤油の味が強く塩辛いそばつゆが特徴です。

― 信州がルーツ「砂場そば」
砂場そばの発祥は大阪で、お店が、大坂城築城の際の資材置き場だった砂場近くにあったことが由来であると言われています。
砂場そばは甘くて濃いめのそばつゆが特徴です。

栄養価も高く風味豊か!
― 太めで黒っぽく味や香りが濃い「田舎そば」

田舎そばは、粗くひいたそば粉で作った(そば殻のまま製粉した)、色が黒めの蕎麦です。
そばの香りが豊かである一方、そば殻も入っているため、ややエグみもあります。
田舎そばは、更科そばの対極にある蕎麦で、お米に例えると、玄米のようなイメージです。

割合で風味の違いを楽しむ!
― そば粉が十割「十割そば」


そば粉が十割のお蕎麦を十割そばと言います。十割そばは、蕎麦本来の味と香りを味わうのに適していると考えられます。また、そば粉の粒子のザラザラした食感や、歯を軽く当てただけで麺が切れる食感も特徴的です。

― そば粉が八割・小麦粉二割「二八そば」

お店で売っている蕎麦の多くが二八そばだと言われています。
小麦粉を入れて作ると、打ってから時間が経過しても、そばが切れにくい(小麦粉に含まれているグルテンが、時間がたってもそばをつなげてくれる)ので、作りやすいのです。そして、二八そばは、麺にしなやかさが加わり、なめらかな食感が特徴的です。

それぞれのお蕎麦の特徴を知っておくと、色々なお蕎麦の種類をもっと楽しめると思います。ぜひ、今度食べる際はちょっとだけ意識してみて味わってみてください。